海運株

Image Replacement

バルチック海運指数

バルチック海運指数とは外航不定期船の運賃指数です。
通常はBDIと略して呼ばれることが多く、海運会社などから鉄鉱石・石炭・穀物といった乾貨物(ドライカーゴ)を運搬する外航不定期船の運賃を聞き取った結果をまとめて同指数を算出しています。
また、バルチック海運指数(BDI)は、ケープサイズ指数(BCI)、パナマックス指数(BPI)、サプラマックス指数(BSI)などからなります。
BCIは、15万載貨重量トン(D/W)クラスの大型ばら積み船で、パナマ運河が通航できません。
BPIは、パナマ運河を通航でき、載貨重量トン(D/W)が6万〜7万トンクラスの船で、BSIは、4万5000トンクラスの船になります。
バルチック海運指数の基準は1985年1月4日を1000として算定しているようです。

海運会社の中には、不定期船の比率の多い企業と、コンテナ船の割合の多い企業があります。
大手の中では、不定期船の割合が最も大きいのは、商船三井で業績への影響も大きいです。
また、2010年発表の商船三井の中長期計画は、今後も不定期船に力を入れていく趣旨になっています。
また、中小海運企業に話を変えると、不定期船の割合は大きく、乾汽船、新和海運、第一中央汽船、玉井商船など業績への寄与が大きいといえます。

最近では、2007年、2008年にバルチック海運指数は史上空前の運賃上昇で、11000程度まで上がり、2007年には海運はお祭り状態の株価となっていました。
しかし、2008年後半からは、歴史的な大暴落で、バルチック海運指数(BDI)は600程度まで下がっています。
バルチック海運指数でいうと、採算がとれるのが2000くらいまでといわれているので、どれだけ低運賃になったかがわかると思います。
好況時に船をつくりすぎて、船が余っている状態となったり、中国が鉄鉱石の輸入を一時期中止していたためですが、船隊の再編や造船の解約などもあり、現在はBDIで言うと3000〜4000程度で推移しています。

また、バルチック海運指数(BDI)は下がっているが、BCIはあがっているなどのパターンがあります。
BCIが影響するような大型船は、海運の中でも大手が多く保有しており、中小海運は、概ねBPI以下の船を保有している場合が多いです。
どのタイプの船を保有しているかHPなどで調べられる場合もありますので、どの指数が影響するのかを調査すれば、株の売買で役立つこともあります。