海運株

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株式投資 海運株を占うについて

国内海運を中心に、今後の株価の予想や、海運株を予想するうえでのツールを紹介する。

株価予想(1)

海運大手三社について予想です。
2010年6月11日の終値で、海運大手3社の株価は、日本郵船334円、商船三井619円、川崎汽船365円となっています。

欧州の信用不安の影響で、大手3社そろって、5月以降に株価は急落しました。
また、朝鮮の緊迫状態も、輸送に影響が出る恐れが懸念され、マイナス材料となっています。

今後の株価については、2つのシナリオがあるのではないかと思います。
景気敏感株の代表である海運ですので、欧州の信用不安がさらに拡がり、サブプライムローン時のように、急落する。
このケースでは、業績云々の問題ではなく、まず先に株価が下落する可能性があります。
業績の悪化は、その後の景気悪化による船賃の下落や、輸送量の鈍化により後から付いてくるでしょう。
二つ目は、欧州の信用不安にめどがつき、現在の景気を維持できる場合です、このとき大手三社の業績予想をみると、前期比から商船三井が純利益で400%の増益、日本郵船、川崎汽船は営業利益、純利益ともに黒字転換となっています。

また、為替は90ドル想定と、無理のない水準ですし、不定期船は、パナマックス、ハンディマックスで下期の運賃予想に余裕を見ていますし、ケープサイズも各社想定より上回る運賃で取引されています。
更には、商船三井はコンテナ船で619億円の改善を予想しています。そのうち220億円がコスト削減効果によるもので、残りが運賃改善によるものなどということです。
決算説明資料を見ると、ドライバルク船では、もう少し上振れがあるのではないかと予想しますので、期中にさらに上方修正も期待できます。

ギリシャ危機が注目されるまでは、海運株にとっては、非常に環境は好転していましたので、欧州不安にめどがついた場合、会社計画通りに進むなら、今の株価はかなり割安といえる水準ではないかと思います。
来期はさらに増益も期待でき、株価は上昇すると言えます。

いずれにしても、欧州の動きに要注目と言えると思います。